「Studio Voice」 1986年 6月号

JULIE
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沢田研二フォト&インタビュー
45度目の、45回転

スタジオに来たばかりのジュリーをパチリ。
はっきりいって、ラフです。
そう、ラフな感じでジュリーは、その第3期とも言うべきエポックを歩きはじめている。
45枚目になるニューシングル「アリフ・ライラ・ウィ・ライラ」も今月23日に発売、LPは6月末か7月初めだ。
バックを務めるCO-Co’LOとは一心同体、もはやCO-Co’LOのボーカル沢田研二である。
NHKの朝ドラにも宣教師役で出ている彼、大好きな魚たちに囲まれて
―――弾む話は、千夜一夜物語!

沢田研二語集 Ⅰ

ローリング・ストーンズ
好きだけど、あの人にはなれんし、逆にミック・ジャガーだって、俺にはなれんだろう、と思う。
無信仰な人にとっての神様みたいな感じ。

自分の魅力
そんなの、わからんですよ。
なんで続いたかっていわれれば、素直だからだろうね。プライドなんか、ないから。

存在感
存在感で売るっていったって、この年ではムリですよ。
第一、存在感で売ってる人、誰もいない。
ビートたけしくらいだね、あれだけ出てて。あの人、同い年なんだよね。

スキャンダル
ナベプロ時代、おさえてもらっていたという意識はないね。
ないものまで出てるもん。そうじゃなかったら、いまごろフクロダタキにあってますよ。

中年
現にそうだからね。中年の逆襲というのがテーマで。
―――追いやられようとしているのは事実だと思う。
ヒット出るようにしましょう、とは誰も言ってくれない。でもTV局は絶対こわれない。


自殺はしたくない。
とか言ってる人間に限ってしたりして。
クルマ乗ってる時、いまハンドル切ったら死ねるだろうか、ふと思うことはある。
一人のときにね。
でも死ねなかったらやだからやめておこう、と。自然死がいいね、老衰が。

前世
やっぱり歌ってたんじゃないか。ギリシア時代にいたんじゃないかって言ってくれた人がいた。

バンド
半永久的にできればいいね、ということではじめている。
みんな、ショーケンのバックやったりジョー山中のバックやったりしてきたわけでしょ。
それぞれが最後の出会いだと思っている、と思う。

メインストリートのならず者
ここ4~5年、いい人になりすぎてましたけど・・・物わかりもよくなって。
その前は嫌われてもいいと思ってた。
いつまでたってもガキみたいなところあっていいと思うけど。

’86年、沢田研二

新曲は3月から、ハウス食品の清涼飲料水「イッツ」のCMで流れているので、もう聴いた人も多いだろう。
本人による作詞・作曲、編曲もバンドのメンバーがした。

LPのレコーディングも今月半ばからはじまっている。
できれば、メンバーで全部、曲もやりたい、と沢田は言う。

第3期のスタートを切り出したいま、彼の胸中には「今が一番大変だと思う」気持ちと、「このバンドにいて、すごく楽にやっていけそうな気持ち」が入りまじっている。

自伝「我が名は、ジュリー」を読めばわかるように、
沢田研二は最初から率先して事を進めて来はしなかった。動き出してから、深く考えた。
それからは、押すのも引くのも、彼が決めた。

「すごく恵まれていた方だと思う」と語る沢田は、
いままたバンドに恵まれて、そして自分で静かに動きはじめている。
それは、誰も歩いたことのない道である。

沢田研二語集 Ⅱ


紺が一番好き。


焼酎か日本酒が多いね。
25~26歳まではファッションっぽかった、ジャック・ダニエルズとか。

煙草
最近はよく喫います。マイルドセブンを、多くて1箱くらい。

TV
たまに見る。ニュースとかNHK特集とか。
あんまり本読めへんから、そういうのでいろんなこと知りたいと思って。

映画
『コミック雑誌なんかいらない』が面白かったな。
昔のだと『理由なき反抗』『奇跡の人』も好きだったね。
あと『ミシマ』がいいよ。俳優が日本人で外人が作って、いい意味で洋画になっている。

季節
寒い時が厭。春、夏、秋、冬の順に好き。


雪の降った日って、あったかいんだよね。
飲んでて帰ろうとすると、まだ降ってる。もう一軒行こうかぁ、で、また飲む。

タイガース
どんどん記憶が薄れていく。


ビタミンCとか、時どき飲むけど。風邪も引かないし、元気だわ。


あんまり見ない。白黒だね。

真実
あるでしょうね。

目覚まし時計
一応使うけど、寝起きも寝つきもいい方だから。


チェックが好き。


魚のほうがおいしいよね、肉より。ナマモノが好きなのね。
魚のね、骨の傍がいちばんおいしい。

この巨大なマグロのほとんどは、東京プリンスホテルへと納入されていきました。
そして頭はジュリーと対面し、背骨はジュリーのマイクになったり、
エキスパンダーになったり、バーベルになったりしたのでした。

「今だって、わかったつもりになっても、実はわかってないのかもしれへんし」と、
深遠な独白をポツリ呟いた沢田研二に、
「沢田さん自身ナマモノっぽいですね」というと彼、
「マナイタの上に乗せられてからが強いけどね」だって。

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