1985年のツアーはジュリーにとっては約1年ぶり。7月9日~11月9日全21公演でしたが、その間に香港公演もおやりになられて、充実かつおそらくファンにとっては屈指の衝撃的なLIVEだったのではないでしょうか。
純白のタキシード衣装のまま激しい雨に打たれ、ステージに作られた岩穴に落ちて泥まみれで歌う“過去の全てを洗い流す”ような意味を含んだという蜷川幸雄の演出が話題に。
ありがたいことにこの「指」を雨まみれ泥まみれで歌う姿は夜のヒットスタジオで観ることができるのですが、なんか凄まじすぎてほとんど見てないんですよね💦考えすぎかもしれませんが、いろいろ複雑な気持ちをもってしまいます・・やっぱりどこか華やかでいてほしいという気持ちがあるからなのか。なので、これを書いてよし見ようとは多分なりません(笑)
指
はるかに遠い夢
眠れ巴里
灰とダイヤモンド
短かくも狂おしく燃え
君が泣くのを見た
PAINT IT BLACK
IMAGINE
ZOKKON
氷づめのハニー
吟遊詩人
砂漠のバレリーナ
赤と黒
絹の部屋
夢を語れる相手がいれば
(アンコール)以下のいずれか2~3曲
勝手にしやがれ
あなたに今夜はワインをふりかけ
時の過ぎゆくままに
デビューは悪女として
GET BACK
「アサヒグラフ8月2日号」より
このツアーの様子が記されています。表紙にもなっていますし、特集ページとして6ページ記載があったようです。
雨にうたれながら
帰ってきたジュリー
沢田研二、37歳の再出発
約11ヶ月ぶり、雨にうたれながら、ジュリーが帰ってきた。
題して「我が名はジュリー 架空のオペラ」(蜷川幸雄演出)。
一曲目に白いスーツ姿で登場したジュリーは緊張感もなく生き生きと歌い曲の後半では意表をついた人工雨にずぶ濡れになって激唱。
これまでのギンギンのイメージをぬぐいさってソフトな大人のムード。
37歳の再出発であった。
だから、ジュリー、絶対にだいじょうぶ 中沢新一
ジュリーはいきなり水びたしになる。ステージにふりおろす雨。こんなの、たぶん初めてだ。雨にぬれる?そんなものじゃあない。泥まみれ、水びたし。墜落しきったところからコンサートをはじめるなんて。ジュリーはもう十八年間も、トップスターをつづけてきたんだ。いくらなんでも、泥のなかから立ちあがってくるジュリーの姿を、見ることになろうとは。
でも、たぶん、ジュリーはそんな風にして、いまの自分を象徴してみたかったのかもしれない。音楽業界の人間じゃないぼくにだって、いまジュリーがとっても大変なことをやろうとしてるんだってことぐらいは、だいたい想像がつく。仕事をほされる。スタッフの切り崩し工作が進行する。コンサートで持ち歌を歌うことも、自由じゃなくなる。新しい曲だって自分でつくっていかなければならない・・・ようするに、ジュリーはいままで自分が蓄積してきたもののすべてを、いったん捨て去らなければならないのだ。ただし、どんなことがあっても、ジュリーを絶対に見捨てたりしない膨大なファンと、すてきな心意気をもった少数のスタッフを除いては。
ジュリーはいま、ほとんど裸に近いまでむかれてしまった自分の才能とカリスマ性だけをたよりに、彼への信頼や愛(ほんとうは信仰といったっていいんだけれど)をけっして裏切らないたくさんのファンひきつれて、砂漠への旅に出た。ちょっとモーゼに似てるな。でも、そういう男、ちかごろはめっきり少なくなった。だから、ジュリー絶対にだいじょうぶ。いまあなたは最高にかっこいい生き方をしている。
「久しぶりのステージです。今日はパチンコでいうたら、新装開店、出血大サービス・・・」 ジュリーのおしゃべりは短かった。昨年、三月から半年間にわたる全国ツアーを終えてからというものは、NHK大河ドラマや映画「カポネ大いに泣く」などで役者づいているのだとばかり思っていたら、同映画の公開日のあいさつで突然歌を歌い出したり、「仕事をください」と言い出したり・・・。
だが、ジュリーには期するところがあった。昨年の十月ごろ「来年の夏から秋ごろまでに勝負する」とはっきりいっていたのだ。演劇界でもっとも売れている男、演出家・蜷川幸雄とのコンビも、そのころ決まっていたらしいのだ。
今回の「架空のオペラ」と題したコンサートは、だから文字通りジュリーの勝負であった。雨にうたれながらのイントロは痛々しいほどでもあった。
ジュリーはすでに、渡辺プロ系の独立事務所を設立、また、コンサート直前にポリドールから東芝EMIへの移籍が決まった。「我が名はジュリー」(中央公論社)では、ひとりの大スターがあえて素っ裸になって自分をさらけ出しもした。
歌手ジュリーの何かが変ろうとしている。(周)
(同コンサートは7/26、27日大阪フェスティバルホール。9/26日から11/9日まで全国ツアーの予定)
もう今までとはまったく違うステージで、きっと当時見れたとしたらもう最初は歌が全然入ってこなかったでしょうね衝撃すぎて😅 水だとか泥だとか音楽ステージにはほぼ無縁のものにまみれているわけですから。着替や水(池?)とかどうしたんだろうとかいろいろ疑問はわきますが、これも今になってはいい思い出のひとつなんでしょうね(^^♪
だから、ジュリー、絶対にだいじょうぶ
この言葉は今の彼にもかけて差し上げたい。
この方に不安はない。護られている。もう大丈夫しかない。ファンになってずっと思ってきたことです。
コメント