2013年のJULIE語録②

JULIE
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2013.5.1 帝国ホテル東京

(トークショーを始めた頃の話)
20年前の44歳の頃というのは、仕事がほとんどなかった時期で、あるにはあったけどTVにほとんど出られなかった。思えば「ひょうきん族」が出てきた頃から歌い手はTVから引きずりおろされるようになり、椅子取りゲームからも外れ、そんな時どうしようか?と。グローブ座とかで、わけのわからない芝居を強引に歌でもっていくみたいなことをしたりして。コンサートもやっていたけれど、「TVも出てくださいよ。さびしいですよ」って言われて、そういうふうにちゃんと言われると本当にさびしいという思いがした。出ないんじゃなくて、出れないんだと。
人気がなくなって、でも続けられることは続けていこう。コンサートやお芝居や、そしてこの帝国ホテルで毎年やらせてもらっている。最初の頃なんか昼夜2回やっていた。最後のほうにはしゃべることがなくなって汗タラタラかいたりして。話の内容も脱線しっぱなし、台本はないですから。タイトルも決めてはいるけれど、あってないようなもの。お客さんの前に立つとなんか話が出てくる

(タイガースの話)
やるのであれば大きなところでやるよりもいろんなところを回りたいと思っていた。
どういう条件であれ、みんなタイガースをやりたいという気持ちは当然あるやろうと。やりたいという気持ちさえあれば、万難排してくれるだろうと。ボクは今までこの世界でやってきて、いわゆる「タイガースの残党」としてタイガースの歌をちょこちょこ歌いかといって歌い過ぎずとずっとやってきた。そうやっていずれはみんながやろうよ、という気分になることを待ち望んでいた。

ところが考えが甘かった。自分が事を主導していくにあたり、ボクのやり方が気に入らないとかつみ。
そのうちお互い疑心暗鬼になってきて、言うた言うてないみたいなことになって、今までさんざんこういうことを経験しているのにまた同じわだちを踏んでしまった。とうとうかつみから連絡が来なくなってしまった。

自分が悪かったと思える人間は幸せや。あいつが悪いと思って、絶対あいつが謝ってくるまでは・・と思っていてもいつまでも糸が切れたまま。だから、やめると言うた奴を呼びに行った。(かつみさんと連絡を取り)自分が悪かったことを謝った。そして「どうやったらタイガースをオリジナルメンバーでできるのか?」と彼に預けた。

最初に集まった時、かつみが箇条書きにして書いてきてくれた。一番最初に書いてあったこと「昔の仲間に戻る。昔の仲の良かった友達に戻る」彼の望んでいたことはこれだったのかと。

自分がタイガースの中で一番最後に入ってきたことに後ろめたさを感じる。いじけようと思えばいくらでもいじけられる。そこでいじけないところが偉い(笑)一番最後に入れてもらったけれども、一番しぶとく生きている。このきっかけがなかったら今はない。その時のボクを見てみんながメンバーに入れようと思ってもらえなかったら今何してるの(笑)
「後ろめたさ」というのがいまだにある。だから何かしないといけないと余計に思う。
一時は恩返しをしたいと思ったこともあった。だけれど恩返しなんかできるものやない。どれだけやったってやったって(やった)つもりになっているだけで違うと思った。あれはおとぎ話の中のこと。この歳になって思った。そう思う(恩返しだと思う)のではなく、自分のできることをやろうということだと。

(かつみさんから「痩せたほうがいい」とエスコートを受けたけどw)そんなことはどうでもいいの。太ったの痩せたのって、声を大にして言いたい。無理して痩せて何がうれしいの?そんなことにエネルギーを費やするより、楽しむことがあったり大事にすることがある。「人間は見てくれではない」と僕たちは学校で習った。
(こういう自分は)ぷくぷくぷくぷくしていて可愛い。
もうね、そういう次元で仕事をしていたらアカンの。CMなんてやりたいとは思ってないの。CMしなくてもコンサート回れてるでしょ。太ったの痩せたの考えないようになったら楽。

昔からべらべら喋る人間ではなかった。なんでこんなに喋れるようになったのかというと、誤解されたくないと思った。かといってその誤解をすべて解消はできるものじゃないと頭ではわかっていても、それに向かってやっていきたいと思ってしまう。しんどいことはしんどい、ただそのしんどさの重さに耐えきれなくなってつぶれてしまうということは良くないと確証が持てる。ガス抜きをしながら、自分で自分を眺めながら一生懸命やっていこうと思う。

今日までいろんな人の力を借りながらも一人でやってきたので、こうやってグループでやるというのは「我慢を強いられる」ことでもある。だけれども5人ともそうだから、みんなで均衡を保ちながらやっていこうと思っている。

(歌う曲数がああだこうだといろいろあるけどw)最終的にはどうなってもOK。みんなでやろうということが大事なんだから。「5人だけで音を出してよかったね」と言ってもらえるようにやらないといけないし、その覚悟をしといてもらわないといけない。これは僕だけができることではない。僕ができることは、「みんなに覚悟してもらうこと」。誰も助けてもらえないけど、今まで歩んできた人生があるんだから、それが音に出るのは当たり前と思っている。何も装飾はいらない。5人だけで音を出すということがどれだけの輝きを出せるのかが問題。

僕たちをリアルタイムで見ていない男性が多い。テレビやラジオやレコードで聞いていたとしてもコンサートを。そりゃそういう人はめちゃくちゃ多かったわけではない。でも見に行けなかった。そういう人たちが見に行きたいと思うにきまっている。

せっかくCMをやらなくてすむようになったのに、CMなんか無理に出ることはお金貰えるからといって、お金貰うことでどれだけツライことがあるか札束でほっぺた叩かれているようなもの。世の中は一杯障害がある。そんな簡単なものじゃない。
タイガースは過去のものとしての価値はある。それは分かる人にだけ分かる。沢田研二だってそう。
みんなで楽しくできるように足手まといにならないようにいつもと違うテンションで頑張ってまいりたいと思います。


JULIE
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