スタジオL(1986)

JULIE
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当時のNHKの深夜番組「スタジオL」に出演された時トークです。
聞き手は吉永みち子さん。

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グループサウンズ⭐われらが青春
誰もが髪を長くした

(ビューティフル・コンサートでの「モナリザの微笑」の映像)

「モナリザの微笑」でしたけれども

(手で長い髪をかき分けながらw)汚らしいな今(笑)

きれいでしたね。
あの頃はねちょうど私は高校2年生ぐらいでね、道を歩いていても授業中でも突然「涙ぽろぽろ・・」てのが浮かんできて授業なんか全然耳に入らなくなっちゃってひとりであの世界に浸っちゃうみたいなねところがあってだいぶ勉強ができなかったんですけれども。
今ご覧になってどうですかご本人は?

うん・・なんかねあの解散コンサートでしょ。なんかこう「解放されるんだ」という気楽さと、「これからどうしよう」という不安とが入り混じっていて、「もうこの歌は歌うことはないかな」っていう風にあの時は思ってたんじゃないかと思いますけどね。

聞く方はね「今日見た?」ってまず学校で言うでしょ。そして「ジュリーはどんな風だった?コスチュームはどんなだった?」って、いろんなことを全部総合してみんながワアーッと話しましてね、今聴いて音楽知ってるなってあの曲知ってるなっていう感じじゃなくって、もう一気にそれがワアーッと湧き上がってくるっていうね、かなりムキになっていた時代だったっていう風な気がするんですけどもね。
あの歌を最初に歌った時の思い出というか、なんかそんな感じというのは覚えてらっしゃいますか?

初めて歌った時は・・・その前の曲は「シーサイド・バウンド」という曲で、売れてきだしたんですよね。だからなんか売れそうな気がしてて。タローがハーモニカをすごく練習していたのを覚えているけども

あのハーモニカの音って印象的でしたね。

大きいやつでね、難しそうでしたね(笑)

「これはいいぞ」っていう手ごたというか、そんなのは感じ取っていらしたでしょうか?

そうですね。なんだかそういうこう・・ほんの感触程度なんですが

今ねVTR見てあれって思ったのが、あの当時は髪の毛がすごく長かったんだって印象が強烈に残ってるんですけど、意外と短いんですよね今見ると。あまり長くなかったな。意外だなっていう感じがしたんですけれども。それまでが坊ちゃん刈りと坊主が男の子の頭だったでしょ。それに最初はあれほど長くはなかったでしょ。それでもみんながびっくりしちゃったと。

耳が隠れていると長いと言われる時代だったから。僕らがああいう長髪にしだしたのはやっぱりビートルズの写真を見てて、なんとかこういう具合にしたいんだけど。その当時は男が美容院に行くっていうのが常識外だったから、パーマをあてればああなるという理屈が分からないわけですよ。ウェーブをかければビートルズみたいになる。その理屈が分からなくて、ただ床屋へ写真を持って「こうやってください」って言うんだけど、絶対ならないんですよね。

短めにしちゃうのかしら

そう。もうだいたいマッシュルームカットみたいな、例えばリンゴ・スターがその当時していた頭みたいな写真を見せると、プツーンと揃えて切られちゃうわけですよ。
で、たまたま僕らが住んでた千歳烏山の近くに知りあいの人がいらして、その人が美容院やってらっしゃった。「こういう頭にしたいんだったらすぐにできるわよ」って言ってくれたんだけど、「美容院行くの?」っていう感じでね。


こっそり夜行ったりだとか?

そう。「終わってからいらっしゃい」っていう話になって、それでもみんな警戒してて。
で、加橋かつみがやっぱりファッションのこととか衣装のデザインとかそういうことに関しては彼が担当みたいなところがあったから、彼が率先して行ったんですね。「どうなっても知らんぞ」みたいな感じで(笑)

上手くあがってました?

そうですねえ。(デビュー当時の写真を見ながら)この写真はまだ美容院に行ってない頭ですね。耳出てますね(笑)

「うまくいくだろうか?」っていうのと、ビートルズの真似して似合う人ってあまりいなかったでしょ日本人がやってると

そうですね

やっぱり不安というか、ドキドキしながら美容院に行って

そうです。やっぱりいいのか悪いのかよく分からなくて、そういうの見たことないから日本人では(笑)いいのかなあって思いながら。
でもだんだん自分でも毎朝顔を洗う時鏡見て慣れてきて、それでも「あんまり強くあてないでください」とか言って。

やっぱりあの時長髪っていうとすごくいけないイメージがありましたでしょ。汚いというか。なんか伸びちゃって長髪になっちゃうっていうのがあるでしょ。そういうので長くなっちゃうのは大目に見てくれるんだけど、意思をもって伸ばしたとなるとね、すごく悪い代表みたいに長髪禁止令とかいろいろ出てましたよね。

そうですね。だから伸ばしている人を褒める褒め方が、意思の強い人が伸ばしているみたいに言うから、逆に「そんなことない、汚い」みたいなことも言われたんだろうし

なんかあの時に長髪系と短髪系と2つにグループサウンズが分けられちゃって、短髪系っていうのは安全圏で長髪系っていうのはちょっとヤバイんじゃないかっていうね。そういう色分けがあって非常に私はイヤだなあ、なんでああいう具合に分けるのかなあと

本当かどうか分からないですけど、NHKの番組にはブルーコメッツとワイルドワンズは出たのかな。っていう感じなんですよね。スパーダースもタイガースも

だめでした?

うん。解禁になりかけたんだけど、だめでしたね(笑)

いつNHKに出るかっていうのがね結構みんなで話題にしていた覚えがありますね。いつ認めてもらえるんだろうかとかね。
あと衣装ですよね。すごく印象に残っているのは王子様みたいな恰好ありましたでしょ。あれは「モナリザの微笑」のジャケットじゃなかったかと思うんですけども

はい。「モナリザの微笑」を歌ってた時の衣装ですね

あれもだけど随分びっくりしたというか、ミニタリーのフリフリがついてたりとか

だから結局はあれ男が着るというもんじゃないっていう普通で考えると(笑)
パーマも考えてみればそうだし、男がパーマをかけることだとか、ああいう太い女物のベルトを腰にして、で鎖のネックレスをしてとか

あれはだけど抵抗感ていうのか、今までまったく着ないものを最初に男の人が着るっていう。まず髪からいくでしょ。そして着るものっていう時に抵抗感ていうのか嫌だなっていう意識はメンバーの中にありました?

嫌だったら「これ嫌だ嫌だ」って着なかったと思うし

やはり衣装のデザインって出てくるわけでしょ?

そう。出てきたときに似合うかなどうかなっていうのは考えますよね。でも17、8、9ぐらいの時っていうのは若さで何でも似合っちゃうっていうか(笑)タローは結構なんでも似合うほうだったけど、サリーは似合うものと似合わないものがはっきりしてて。だけどユニフォームだから、結局中心になるのはリードボーカルの僕だから、僕がまず似合うっていう前提で全員の衣装が決まるわけでしょ。サリーなんか「足は長いんだけどちょっと開いているからな」とかね(笑)だからこうスラッと見えるんだけど間が開いているのが目立つから嫌だって。立ち方を研究したりなんかして(笑)

私なんか16、7の頃っていうのは30代のオトナ40代のオトナが周りにいるとねなんとなくそれの意思っていうのかな、これを着ろっていうのかひとつの演出っていうのかそういうものがかなり強くあってねその中で抵抗感と戦いながらねやってったのか、それとも「これがいい」というものを選んでやっていったのかなっていうふうに

衣装の事に関してはね、わりとそれはなかったと思いますね。
だからメンバーの中で、加橋かつみが中心になって考えてて、そして「今度はこういう風にするよ」ってみんなに話してくれて、「なんでもいいよ」っていう感じでしたから。ただ人によっては似合わないものが出てくるみたいな(笑)ことはあったにせよ。仮縫いとかするわけですから、そういう時に似合うように個人個人少しずつ変えてくれているっていうか、そうやって丁寧に作ってくれてたし、作ってくれる人がすごく乗せてくれるわけですね。「きれいよ」って(笑)「そうかな?」って思いながら(笑)

忘れられないのはこの(指さし)振りなんですけどね。
ああいうのはだれか振付師がいるわけじゃなくて自然発生的に自分でこう

そうですね。やっぱりファンの人達がすごくボルテージも高かったし、要するに演奏が聞こえなくなるみたいな歓声があったから。だからこっち見ると、こっちの人は早く向いてほしいという具合になってるから、それこそ指させばみたいな自然にね。思いついちゃうんですよ。

見ていると突然煽られちゃったみたいなね。テレビ見てると常に正面を映しているから何回も何回も指されちゃうみたいなね。そのたびにのけぞったりなんかしましたけどね(笑)

吉永さんて、今も某有名Wショーでお元気にコメンテーターされておられますけど、多弁な方だから聞き手の立場だけれども結構お喋りに、正直ジュリーの言葉を遮らないでほしいと思いましたが😅

長いのでいったん切ります。

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