スタジオL(1986)②

JULIE

昨日の続きです。

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(ビューティフル・コンサートの「君だけに愛を」の映像)

やはりキまってるな、タイガースだなという感じがするんですけど。
あの当時はグループごとにひとつのスタイルみたいなものがあってね、テンプターズというとお願いするスタイルがあったりね、あとカーナビーツだとドラムのスティックであれしたりとか、そういうアクションがね非常に歌と一体化して迫ってくるというね。
例えばラジオでグループサウンズを聴くと半分ぐらいしか聴かなかったような気がする。でテレビを見てやっとまるごとわかったっていう。衣装・振りっていうのがひとつの大きなあれじゃなかったと思うんですけど。それも含んで表現をしたいという?

そうですね。せっかくグループで5人でやってるんだったら5人がある程度揃えるところと、また僕だけが指をさすところと、あと中間部分ていうか、僕らの業界ではサビって言うんですけど、サビのところへ行くと横揺れがこうズンターカツカツカタンタン・・・みたいにやるとかそういうのとかね。ここで前に出ようとか、そういうので湧かせたほうが勝ちなわけでしょう(笑)特にみんな集まってやるウエスタンカーニバルみたいなお祭りがありましたから、そういう中ではよそよりも絶対歓声が多かったっていうのが何よりも誇れることをやってね(笑)そのためにすごい練習もしたし

あの当時ねファッションていうのがあんまり雑誌もなかったしね、GSのグループのファッションを見ることで度肝をつかれつつだんだん我々の受け取る側のファッションセンスていうのかしら、最初はウワッと思いながらもだんだん慣らされていっちゃってミリタリーを着る。今まではテレビで見るものといえばステージ衣装であって着られないものと、さもなければまったく日常に抵抗なく着られるものが出ているという感じだったんだけども、それとちょっと離れて自分が手に届きそうなところでしかも日常から離れているサンプルがどんどん出てくる。私なんかミニスカートね、スカートをちょん切っちゃうわけですよね。その切った時の感覚っていうのかな、世の中が変わるっていう(笑)そういうファッションの先駆者というか時代を変えたんじゃないかなっていう。意識はあったのかなかったのかわからないんですけど結果的に

でもそういうのはやっぱりスパイダースの功績が大きいと思いますね。
かまやつさんたちがね。かまやつさんていうのはすごいオシャレな人だし。僕らスパーダースのファンクラブに入ったことがあるんですよ。大阪の頃に。「スパイダースみたいになるんだ」ていう部分が少しあったりね。だからあの人たちが着ている服のセンスがとっても好きだったし、僕らの先頭に行ってる人たちっていうのは、髪の長いほうではスパイダースでしたからね。

そういう勢いに乗ってね、みんなファッションがゴロッて変わってしまったっていうみたいにね大きなひとつのインパクトみたいだったんじゃないかと。

♪ラブ・ミー・テンダー

どうもありがとうございました。「ラブ・ミー・テンダー」でしたね。
「やさしく愛して」やさしいっていうと最近やっとGSをやさしい気持ちで聴けるようになったなあって気がするんですよ。一時ね終わりましたでしょ解散して。その後は本当に何かこう私なんか競馬のほうに逃れちゃって今やっと振り返られるような感じがするんですけど。
送り手であった沢田さんの側からはあの時代に触れたくない人が結構いるような気がするんですね。どんな触れたくない部分なんですか?

まだ僕なんかずっとそれから離れられないでいるし、いつでも聴こえてきちゃうし、写真も見せられるし。例えば今日のことにしてもね、こういう写真懐かしいですかっていつも言われるんだけど。その頃一応PYGというグループもやったんですけど、ソロになってレコード出すようになってからも、初めてNHKに出た時でもね「君だけに愛を」を一曲やってもらった後にもち歌を、という具合にね必ずそうやって言われるわけ。
で「沢田研二」だけで呼ばれるようになるまでに結構時間かかりましたね。「元タイガースのボーカリスト・ジュリーこと」みたいな。「こと」っていうのは犯人につけるのだ、みたいな(笑)
それは仕方がないと思ったし、でもいつまでもそうやってそれを歌わないと駄目だというのはいけないなと思ったりした時期は1年ぐらいありました。だけど実際問題、ステージで一人でリサイタルなんかやった時にどうしても不可欠なんですよね。タイガースの曲をやらない方が不自然だと。いうことになってメドレーなんかにしてやっちゃうとそこが一番ウけるわけですよ。これはもうしょうがないと。これに勝てるようになりゃいいんだって。頑張った覚えはあるんですけどね(笑)

(ビューティフル・コンサートの「僕のマリー」の映像)

これは解散コンサートのVTRなんで

もう涙腺がゆるんでますね(笑)

でも受け手っていうのはこれでプツンと切れちゃうわけですよね。
だけど沢田研二というのはそれを背負って次なる沢田研二を目指さないといけないという。非常に例えが悪いんですけど「逃げ馬」っていうイメージね。華麗な逃げ馬であるけれども、常に一馬身リード。これからしていかないといけないんじゃないか。で、実際一馬身リードを保っていらしたんじゃないかという感じが

どうですかね。やっぱりタイガースほどの異常事態、喜ばしい異常事態はね二度と来ないだろうとは思っていたけれど、そういうことはなくてもやっぱり歌は好きだしこれしかできないしということでやってきたんですけど、そう思っているうちにやっぱりタイガースと結局勝負しないといけないみたいなね。「あの頃がよかった」って必ず言う人がいるわけですよ。やっぱり今日なんか見ても「キレイだったわねジュリー💗」きっと言ってるんだと思うわけ。
だけど汚くなろうが何しようが僕は生きていかなくちゃいけないし、頑張らなくちゃいけないし、それでもやっぱりタイガースはタイガースとして僕は決して否定はしないし、あれがなかったら今ないっていうのは確実なことだし。

だからいっつもそばにこうGSからのファンがいるというのは、私たちからすると「勝手にしやがれ」からのファンとは違うんだというような妙な思い入れがあるんですよね。やっぱり一番感性の鋭かった時代を共に生きたというか、だからうまく逃げ切ってくださいという感じでね。

頑張ります

万感の思いを込めて頑張ってください

ありがとうございます

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